子どもの意見を聞いてみる

前回の記事の続き。

子どもの父親の人間としての弱さを見せたとき、

子どもが励ましてくれたこと。

その日から自分は子どもに対する接し方が変わったと思う。

今までは子どもに対して、「どう言い聞かせるか?」

という感じで一方的に話をしていたと思うけど、

今は、この状況だったら子どもは、

「どんなことを言ってくるのだろう?」という、

子どもの意見を聞き出すコミュニケションに変わった。

そして、そのコミュニケーションがとても楽しい事に気づいた。

たとえば、先日の我が家での話。

その日は、妻が仕事で帰りが遅く、

自分も用事があり、

子ども達が家に帰ってくるまで、

終日外出している予定だった。

だから、今日の晩ご飯は出前のラーメンにしようと、

その日の朝に家族で話をしていた。

我が家はあまり外食をしないので、

子ども達にとって、出前のラーメンは

超高級料理のような存在らしい。

子ども達は夜の出前をとても

楽しみにして学校へと出かけていった。

そして、その日の夕方、

子ども達と家に戻り、

出前を注文しようとしたとき天候が荒れていた。

風が吹き、強い雨も降り、ちょっとした台風の感じだった。

だから、自分は子ども達にこう伝えた。

 「風も強く、雨も降っていて、ラーメン屋さんの

  おじさんが出前に来るのは大変だから、

  今日は止めようと思うけど、君たちはどう思うかな?」

以前の自分だったら、「今日は止めよう。」で言葉を切り、

子ども達へのそれ以降の問いかけをしなかったと思う。

でも、今回は子どもの意見を聞いてみたくて、

「君たちはどう思うかな?」という問いかけをつけて、

自分の言葉を終わらせた。

子ども達も少し考えてから、長男がこう切り出してきた。

「でも、ラーメン屋さんは商売なのだから、

 こんな天気の日でも来てくれるんじゃないかな。

 それに、こういう日に注文したあげたほうが、

 きっと、ラーメン屋さんもうれしいと思う。」

ほう、長男のこの説得力のある意見に驚きながら、

自分がこの意見を否定できる要素もなく、

結局、出前を注文することにした。

それから、ラーメンが来るまでの間、

子ども達とラーメン屋さんがどんな気持ちか?

という話をして、ラーメン屋さんが来たら、

その気持ちを聞いてみようということになった。

しばらくして、ラーメンが到着。

ラーメン屋さんのご主人はカッパを着て、

濡れながら届けてくれた。

そして、ラーメン屋さんのご主人に話しかけた。

「すいませんね~、こんな日に出前を注文しちゃって。」

するとご主人はこう返してきた。

「いやいや、商売ですので、雨の日でもよろこんで届けますよ。

 それに、こういう天候の日は、みんな遠慮をしちゃうから、

 逆に注文をしていただけると、とても助かりますよ。」

このご主人の言葉を、後ろで聞いていた長男が、

満面の笑みで自分の事を見上げていた。

ほんと、子どもにはおみそれしました。

今まで、子どもだからという理由だけで、

親の意見を一方的に押しつけてきた。

そして、子どもの意見を聞こうとしなかった。

それはなぜか、たぶん意見を聞くことが面倒だったからかもしれない。

そして、どうせ子どもだからと見下していたからかも知れない。

でも、こうやって子ども意見を聞いてみると、

子どもは子どもなりの考えを持っていて、

意外にそれが純粋な意見だったりする。

自分もこの純粋な意見が聞きたくて、楽しみで、

子どもとのコミュニケーションが

意見の押しつけから意見の問いかけにに変わった。

そして、問いかけに変わったときから、

子どもを1人の人間と捉え、親子の上下関係から、

自分と子どもの対等な人間関係に切り替えられたと思う。

対等な人間関係でないと、

相手の意見を心から聞こうと思えないから。

$人生を楽しもう!!


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