今、手伝っている農家さんには、
平飼いの鶏が600羽以上いて、
毎日、新鮮な卵を産んでいる。
なので、当然、鶏へ餌をあげたり、
たまごを回収という仕事がある。
それらの仕事の時に、沢山いる鶏の中を、
かき分けながら入っていくとき、
基本、人が入れば鶏は人を避けるのだけど、
鶏の中には、人間(特に女性や子ども)に
向かって跳び蹴りをしてくるものもいる。
鶏は飛べないけれど、ジャンプ力があるので、
1mぐらいの高さから跳び蹴りをしてくるので、
痛くはないけど迫力はある。
きっと、人間に跳び蹴りをする鶏が、
ここボスなのだろうと思っていたが、
実は、跳び蹴りをする鶏が、
鶏の群れの中では1番の弱虫らしい。
鶏の群れの中で、
自分本来の持ち味を活かすことができず、
でも、自分も強くなりたいとストレスを感じて、
自分より弱者(女性や子ども)が入ってきたとき、
自分の強さをアピールするために、
弱者に対して跳び蹴りをしてくる。
そんな感じではないだろうか。
そして、きっと人間も同じなのだと思う。
自分は強くなりたい、自分は強いんだ、
強いことはかっこいいんだ。
人間社会の中で、自分の強さを求めたとき、
強さを証明するために弱者の存在が必要になる。
弱者と自分を比べることで始めて強さを実感できる。
跳び蹴りをしてくる鶏のように。
でも、跳び蹴りをしてくる鶏が弱虫のように、
弱者と自分を比べて、強さを実感すること自体が、
実は自分は弱者だということになる。
強がっている自分の内面には、
弱虫な自分が存在している。
鶏の人間も本質は一緒なのだと思う。
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