引き続き農魚の話。
今自分が手伝っている農家さんには、
20代前半の若いスタッフが住み込みで働いている。
彼は16の時ぐらいからその農家で生活をして、
高校に通いながら農業の手伝いをしてきたとのこと。
なので、農家の仕事を7年ぐらい経験をしていて、
農業のこと、鶏のこと、大工仕事など、
色々な事を知っていて、いつも教えてもらっている。
先日、その彼と一緒に大根の種まきをしていたとき。
彼がこう言った。
「種をまいて、除草などの維持管理をして、大根を収穫しても、
大根1本が数百円にしかならないのです。
それにこの大根がちゃんと成長して商品になるかどうかも解らない。
そう考えると、たまにむなしくなるのですよね~。」
自分がこの話を聴いたとき、
確かに大根が生長して商品になっても
1本数百円のお金の価値にしかならないだろう。
でも、その大根を作るプロセスや経験は、
お金では絶対にに変えられないものだし、
100円を土に植えたところで、
大根が出来るわけではない。
今は大根1本の売値が数百円かも知れないけど、
大根1本の全ての価値が数百円にしかならと思うのは、
ちょっとさびしい考え方かな~と感じた。
きっと、彼の周りの友人は、もっと給料をもらって、
もっと遊んで生活をしているのだと思う。
自分が彼と同じ年齢だった頃もそうだった。
その周りと自分を比べた時に、
農業という給料の低い仕事をしている
自分がむなしくなることもあると思う。
でも、どんな仕事でも、
給料という仕事の対価は、
お金ももちろん大切だけど、
お金以外に、
どんな経験が出来て
どれだけ自分が成長できて、
どれだけお客様に貢献できるのか、
それらも仕事という給料の大切な要素だと思う。
彼の給料のお金の部分は今は低いかもしれないけど、
農業という仕事は、他の要素がとても
高いのではないかな~と感じた。
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