最近、農業の手伝いをしていて思うことがある。
それは野菜は、なんの為に生きるのかとういうこと。
例えば大根。
農家の視点で見れば、商品として出荷をする為に、
自分の畑で種を蒔き、大根を成長させて、
適期に収穫をして出荷をする。
そして、それがお金になるということになる。
これを大根の視点で見てみると、
種を蒔かれて、土の中に入り、水分を受けて
小さい芽を発芽をする。
それからどんどん葉っぱを増やし大きくさせて、
太陽からのエネルギーをどんどんもらって育っていく。
そして、土の中の大根の実の部分を育んでいく。
土の中の大根がたっぷりと育ったところで、
いつも人により収穫をされてしまう。
大根は何のために、土の中に実を付けるのか?
大根が土の中に実をつけるのは、
自分自身の子孫を残すため。
大根を収穫しないでそのまま育て続けると、
大根は新たな芽を出してそこに花を咲かせて、
そこから種を落とし、次の生命へとつなげていく。
大根の実は、新たに芽をだし花を咲かせるプロセスに向けて、
必要な栄養素を蓄えるための電池みたいな存在。
そう考えると、人間が適期に大根を収穫するということは、
大根にとっては、今まで頑張ってエネルギーを貯めてきて、
さあ、これから子孫を残すぞ!!というときに、
人によりその生命を絶たれてしまうということになる。
にんじん・じゃがいも・きゃべつ・ブロッコリー
すべての野菜は、自分たちの子孫を残すために、
芽を出し、葉を太陽にかざし、実を育ませる。
そして、一番にいいときに人間がそれを食べている。
その野菜達の生命のプロセスを感じることが出来ると、
僕たちが野菜を食べるということ、
もうひとつの味わいを感じられるようになると思う。
秋の空の下、野良仕事をしながらそんな事を感じました。
コメント