僕が農業の仕事をしている近くには、
某高速道路があり、そこには車がビュンビュンと走っている。
その高速道路の側道を、トラクターで走る事があるのだけど、
最大速度20kmぐらいのトラクターと、
80km以上で高速道路を走る車とでは、
どう考えても、速度ではかなわないな~と思う。
もし、勝てるとしたらエンジンの唸る音の大きさだけだろうか。
そんな事を考えていたとき、うさぎとカメの話しを思い出した。
どうして、トラクターみたいな”カメ”が
車のような”うさぎ”とゴールを競う必要があったのだろうか?。
もしかして、カメは、自分の足が遅いことを欠点と思っていて、
うさぎに「のろまなカメ」とバカにされたことで、
感情的に速度勝負を挑んでしまったのではないだろうか。
確かに、トラクターは20kmぐらい速度しか出ない。
速度という視点でみれば、20kmしか出ないという短所になる。
でも、速度20kmという短所は、
田んぼや畑など、どんな不整地でも
力強く走られるという長所の結果である。
きっと、カメも一緒で、
カメは、うさぎのように瞬発力はないけれど、
カメならではの持続力はあったはず。
カメが足が遅いのは、
持続力がある長所の結果である。
そして、カメがその自分の長所を理解していたら、
感情的になり、速度勝負を挑むのではなく、
冷静に、距離勝負という提案も出来たはず。
宇宙は2面性の法則で成り立っている。
メリットがあればデメリットもあり、
長所があれば短所もある。
高速道路を走れるトラクターが無いように、
畑や田んぼを走れる車もまた無い。
全てに2面性が存在するから、
そこに個性も存在していて、
その個性こそが自分の長所であったりする。
僕らはツイツイ自分の短所だけを見て、
その短所と人を比較してしまう。
でも、短所は長所の結果であり、
視点を自分の長所へ移すことで、
本当の自分の個性が見えてくる。
もし、僕の個性がトラクターのようなものであったなら、
高速道路を走れないことを嘆き悲観するよりも、
どんな所でも走れる力強さに自信を持ちたいと思う。
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