昨日の記事の続き。
合鴨農法でお米作りをしているけど、
田んぼの中のすべての雑草を合鴨が食べてくれればいいが、
現実には、合鴨より大きい草は、合鴨が食べないので、
定期的に人が草取りをする必要がある。
先日、日差しが強い日に合鴨と一緒になり、
田んぼの田んぼの草取りをした。
まあ、田んぼの中は、
水が冷たくきもちがいいが、
上からの太陽の日差しと、
田んぼのぬかるみの中を中腰で
歩く事で自分の体力が消耗していく感じ。
1反の田んぼだけど、
とても大きな田んぼに感じてしまい、
まだ、草取りが終わっていない箇所をみて、
ため息が出てしまう。
でも、こういう時に、
ミヒャエルエンデ著の「もも」に登場する
道路清掃人のベッポじいさんの言葉を思い出す。
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なあ、モモ、
とっても長い道路を
受け持つことがあるんだ。
おそろしく長くて、
これじゃとてもやりきれないと思ってしまう。
そこでせかせかと働き出す。
どんどんスピードを上げてゆく。
ときどき目を上げて見たのだが、
いつ見ても残りの道路は減っていない。
だからもっとすごい勢いで働きまくる。
心配でたまらないのだ。
そして、
しまいに息が切れて動けなくなってしまう。
でも、道路はまだまだ残っているのだ。
こういうやり方はいかんのだ。
1度に道路を全部の事を考えてはいかん。
わかるか?
次の1歩の事だけ、次のひと呼吸のことだけ、
次のひと掃きの事だけを考えるのだ。
いつも、ただ次の事だけをな。
すると楽しくなってくる。
これが大事なのだ。
楽しければ仕事が上手くはかどる。
こういうふうにやらにゃだめなんだ。
ひょっと気がついたときには、
一歩一歩進んだ道路が全部終わっとる。
どうやってやりとげたかは、自分でもわからん。
息もきれていない。これが大事なのだ。
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1歩1歩、
自分の目の前にある草を、
無心でとり続けることで、
気がついたら仕事は終わっている。
そして、ふっと目を全体に向けると、
そこには、きれいになった田んぼが映る。
きつくて単純な仕事だけど、
その達成感は、なんだか清々しく感じています。
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