小さなタネをまこう!!|タネが危ない

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小さなタネをまこう!!


もし、仮に今の日本で”自家採種することタネを蒔くことは法律違反になります。”という法案ができたとしても、きっと、多くの人は、へ~そうなんだ~で、終わってしまうと思います。

なぜならば、野菜はお金を払って買うものであり、自らタネを蒔いて育てるものではないから。

以前の自分もそう考えていました。

今の社会は【農】と【食】と【生】が完全に分離している状態です。

固定種からF1種へと切り替わるきっかけが、昭和39(1964)年の東京オリンピックでした。

地方から都市へ全てが集中し、地方で作る野菜に効率化を求められた結果、F1種へとシフトしていきました。

また、その前の昭和36年には大豆の輸入が自由化されています。

2020年2回目の東京オリンピックが開催されます。

オリンピック開催は喜ばしいことですが、また、東京で大規模開発が進められると同時に、地方が衰退していく流れが懸念されること。

地方が衰退すれば、農業が衰退し、今度は遺伝子組み換え種の拡大やお米の輸入が自由化される可能性もあるではないでしょうか。

歴史は繰り返されます。

そう考えると、今がひとつの分岐点なのかもしれません。

タネを遺伝子を組み換えてでも農業にもっと効率化を求めるのか、それとも、在来のタネを見なおし農という営みの原点を1人1人が見つめ直すのか。

お話し会などで、遺伝子組み換え種の話しをすると、体に良くないとか、モンサントが悪いとか、一方的に言う方がいるのですが、大事なことは、事実を把握したうえで、自分がどういう意思をもって、自分の行動をするのかということにあります。

僕は今マンション住まいです。

そのなかでできることを考えたとき、本の著者である野口さんのところから、スプラウトの固定種を購入して、スプラウトを育てて食べています。

遺伝子組み換え種の話しからみれば、これはとっても小さな行動です。

でも、もし日本中のひとりひとりが、毎日食べる食事のなかで1つの材料でも自分でタネを蒔き育てることができたならば、農という原点に戻るのではないでしょうか。

人は物事があたりまえになると、その物事が見えなくなる性質があります。

食べる事があたりまえになると、食べる事を考えなくなります。

そして、その隙をついて、種蒔きが違反というルールが決まったりします。

これからの子ども達のためにも、自分の人生すらもお金で買う構図の社会にはなってほしくありません。

そのためにも、いまの大人が小さな1歩の行動が必要です。

なので、最後に提案をさせてください。

固定種のタネを1粒でも蒔いてみませんか?1粒のタネが実れば、そのタネは1000倍にも10000倍にもなります。

日本中の人々が1粒タネを蒔いたとしたら、そのタネは何倍になると思いますか?小さなタネだとしても、多くの人が小さな行動を繰り返せば、それはやがて、大きな実りにつながるものだと思います。

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