フォトリーディング37冊目
【タイトル】
もし野球部の女子マネージャーが
ドラッカーの「マネジメント」を読んだら
【著者】
岩崎 夏海
【本を読む目的】
マネージャーの通訳とは?
どしてこの本が売れたのか?
【感想】
この本を読んで、一番心に刺さったことがある。
それは、
「専門家は専門用語を使いやすい。
なぜならば、それが専門家のアイデンティティだから」
というドラッカーの言葉。
自分も以前は、ネットワークエンジニアとして、
専門技術職の仕事をしていた。
そして、その時の自分が、正にこのとおりの行動をしていた。
自分は日々の進歩が早い、ネットワーク技術の中で、
常に最新のネットワーク技術を勉強をして努力をしていた。
だから、こそ、自分の得た知識をアピールしたくて、
あえてそんな専門用語を使っていたりした。
でも、あるとき1つの事故が起きた。
とあるシステム移行の案件のとき、
自分はネットワークの主任エンジニアとして、
ネットワーク部門の担当を任されていた。
そして、お客様システム部門との最終打ち合わせの中で、
ネットワークの専門用語を連呼しながら、
移行作業スケジュールの調整をしていた。
そして、いざシステム移行作業が始まってみると、
お客様と調整したスケジュール通りに事が進まず、
ネットワークの入れ替え作業が出来なくなったことがあった。
自分は、”どうして打ち合わせ通りにできないのだ!!”と
半分怒りを感じながら、お客様に原因をの対策の話し合いをしたところ、
お客様から、実は、、
「あなたの言っている言葉が半分以上理解できていなかった。」
と指摘の意見をいただいた。
この意見を聞いたとき、自分の自己満足感が問題の原因だと痛感した。
この時から、自分はネットワークの専門用語を使うことを辞めた、
その変わり、出来る限り伝えたい事を図にしたり絵にしたりして、
わかりやすく説明して理解してもらえるようにした。
たぶん、受注案件が増え出したのは、その頃からだと思う。
専門家は専門家であるべく、
その専門分野の技術習得を日々行っている。
だからこそ、その習得した事を専門用語で相手に説明することで、
自分の努力の成果や存在意義(アイディンティティ)を
確かめているのかもしれない。
でも、実際のところ、相手の人はそんな事はどうでもいいこと。
相手はわかりやすく説明をしてくれればそれで十分なのだ。
だから、専門家は相手に専門分野のアピールして
存在意義を認識するのではなく、
自分自身できちんと努力の成果や存在意義を認めてあげれば、
専門用語を使わなくても自分自身での存在意義を保つことが
出来るのかもしれないと感じた。
そして、この本が大ブレイクした理由、
ドラッガーというちょい難しいそうな本を、
野球部の女子マネージャーという身近な存在に置き換え、
簡単にわかりやすく読者に伝えたことが、
大ブレイクした理由だと感じた。
ドラッガーの「マネジメント」を読んで見たいと
思わせてくれる、マネジメントの入門書の1冊です。
もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら/岩崎 夏海
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