今回のキーワード
★全てを理解しようとしないこと
数値化よりもあるがまま
先日とある農業関係のセミナーで、土壌診断という話しを聞いてきた。
土壌診断とは人間でいう健康診断のようなもので、その畑で効率よく作物をつくるために、畑の土の種類、土に含まれる栄養分など事細かな情報を全て分析・数値化して、不足分の栄養素を効率よく補えるようにするもの。
人間の科学文明が発展してきたことで、目に見えない物を目にみえるようにしたり、数値化することが出来るようになった。
そして、数値化した情報があるから、数字合わせの標準化と均一化を行う事になった。
でも、それと同時に失っていくものがある。
それは、人間の5感と感覚という感じる力。
最近、農業の仕事に関わるようになり思うことが、農業は自然と対話することが大事ということ。
対話とは、同じ視点で会話をすること。
言葉をしゃべれない自然と対話をするためには、自然と同じ視点になり、自然を観察しながら、自然の変化を感覚的に感じとることだと思う。
相手を数値化することで必要な数値は見えてくるが、それでは、本当の相手を感じることができなくなり、最後は、数値がないと相手が解らなくなってくる。
そして、これは人間関係のコミュニケーションでも一緒。
いま、コミュニケーションをよりよくするため、色々な技法や、人のパターンを読み解くものがある。
そのスキルも必要だと思うが、大事なのはスキルやパターンよりも相手の感じていることを、自分も感じとろうとする力なのだと思う。
よりよくしていくために、すべて理解しようと思考で考えることではなく、あるがままの相手を理解して感じとることが大切だと思う。
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