19/100冊目(去年累計69冊目)
【タイトル】
百姓が地球を救う
【著者】
木村秋則
【本を読む目的・キーワード】
農薬使用量が世界1位
★種の本能
問題の本質とは
【感想】
いま、スーパーで買える野菜の多くは
F1という種から作られた野菜。
F1種とは人によって交配され品種改良された種。
F1種で作る野菜は収穫が早く出来たり、味を甘くしたり、
野菜の形も質量も均一化することにより、
物流しやすく価格も統一できるなどメリットがある。
いま季節に関係なく色々な野菜が食べられるのも、
F1種の技術向上の結果だと思う。
でも、この種には1つのデメリットがある。
それは子孫を残せないこと。
植物も自分達の子孫を残す為に成長している。
でも、F1の種は一世代の命のなかで、
ある意味、完全な状態を作り出してしまうため、
F1種の2世代目からは、まるっきり性質が異なる
異なる野菜になってしまうという。
僕はファームで働くようになった時、
このF1の種の話をきいた。
そして、今の日本の社会も同じだな~と感じた。
F1の種は完璧な結果を求められ、
すべて同じように均一化されている。
その中にも均一化されない野菜もあるが、
出荷される前に弾かれて社会には出てこない。
もしかして、僕らの子育ても
同じことをしているのでないだろうか。
すべて皆と一緒であることが常識で、
強い個性は、あまり認められず、
勉強や習い事、
子どもの時から完璧の結果を求められる。
そして、子ども達が社会に出るときに、
きっと皆一緒の価値観になっている。
本来、野菜は本能的に生きる力を持っている。
その場所、その季候、自分の根を下ろした場所で、
生き続けるよう個性を発揮して成長をしていく。
そして、その次の種は親の経験を活かしながら、
もっともっと環境に適応していくもの。
きっと、人間も本能的には一緒なのだと思う。
そのために人は1人1人個性というものを
百姓が地球を救う/木村 秋則
¥1,500
Amazon.co.jp
コメント