父親との思い出

昨日まで書いた父親のこと。

父親の事を思い出してみると、

いろいろな思い出がある。

その中で、一番鮮明に覚えていることがある。

その事を書いてみようと思います。

自分の父親は、

子どもの頃から超仕事人間だった。

だから、自分が子どもの頃から、

平日は朝は起きたらいないし、

夜は寝る前に帰ってきたことがない。

そして、昔は日曜日だけが休みだったから、

日曜日になると父親はゴルフに行くか、

家でテレビを見てゴロゴロしているかの

どちらかだった。

だから、今思うと、子どもの頃の自分は、

父親と一緒に遊んでもらった事が少なく、

たぶん、父親に対してかなり気をつかっていたと思う。

だけど、そんな父との思い出のなかで、

小学生低学年頃の事だと思うけど、

お正月のたこ上げ大会の事をよく覚えている。

その大会は自分でたこを組み上げ、

その飛ぶ高さを競うものだったと思う。

僕たち親子もたこ上げ大会に参加するべく、

父親とたこ作りに調整をした。

が、しかし、

几帳面だった父親がたこ作りをしたら、

作ることにこだわりはじめて、

ものすごく、立派なたこが出来たけど、

ものすごく完成までに時間がかかった。

子どもながらに、

果たして大会の時間に間に合うのだろうか?

と疑問をもちながら、父親と会場に向かったら、

案の定、もう大会も終わり、

空も真っ赤な夕焼けの状態だった。

僕が、「あ~間に合わなかった~」と少しすねて言ったら、

父が、「せっかく作ったのだから飛ばそう」と言って、

真っ赤な空に立派なたこを飛ばしはじめた。

そして、そのたこは、ものすごく空高く飛び続けた。

そして、僕は、

「大会に出ていたらきっと1番のたこだったろうな。」

と感じていた。

これが、父親との思い出で、

よく思い出すこと。

なぜ、この時の思い出で、

当時の自分の感情の状態までも

記憶として残っているのだろうか。

やっぱり、それは、

純粋にうれしかったのだと思う。

日頃、仕事に忙しく、

なかなか一緒に遊ぶ事がなかった父親が、

この時は、自分と向き合って遊んでくれたからだと思う。

いま、自分が父親となり、

昔の自分と同じ小学低学年の子どもがいる。

病気になる前までの自分は、

父親と同じ路線を歩み超仕事人間だった。

だから、休みの日に子どもと向き合うことをしなかった。

でも、病気を転機にしてから、

今は自分もかなり時間にゆとりがあり、

主夫として父親として子どもと関わる時間が、

ものすごくある。

だから、今の自分は、自分の子どもたちに対して、

正面から向かいあい、一緒に遊んだり、作ったり、

時には怒ったり、そんな感じの生活をしている。

彼もまた成長して、大人になったとき、

いつかまた、父親の事を振り返る時がきっとくるだろう。

その時にはどんな事を覚えていてくれるのかな。

そんな事を感じる。

今日も1日ありがとうございます。



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