フォトリーディング48冊目
【タイトル】
脳内 セロトニントレーニング
【著者】
有田秀穂
【本を読む目的】
セロトニンとは
ストレスとセロトニンの関係とは
【感想】
セロトニン、
うつ病を経験した人なら聞いたある言葉だと思う。
セロトニンとは、脳内の神経伝達物質の1つで、
主に覚醒とリラックスなど、人の精神的な活動に
大きく影響している物質。
そして、うつ病など精神的な病気になるとき、
脳内のセロトニンの不足が起因すると言われていて、
そのため、SSRIなどセロトニンをコントロールする
抗うつ薬がよく処方され、自分も以前は服用していた。
ここまでは自分も知識として持っていた。
でも、1つ疑問に感じていたことがあった。
それは、なぜ自分のセロトニンが不足したのか? ということ。
そのメカニズムがこの本にわかりやすく書いてあった。
結論から言うと、
セロトニンが不足する原因は人が感じるストレス。
それでは、なぜストレスを感じるとセロトニンが不足するのか。
人間は、新しいセロトニン物質を少量しか作れない。
その為に脳内にセロトニンをリサイクルする
セロトニントランスポーターという機能がある。
ここでセロトニン物質の約80%をリサイクルして、
脳内にセロトニンを循環させているという。
そして、人がストレスを感じた時に、
糖質コルチコイドというストレス物質が発生する。
このストレス物質が、
セロトニントランスポーターの活動を阻害して、
セロトニンの循環が上手く出来なくなったとき、
セロトニンが不足して、精神的なバランスが崩れ始める。
真面目な人・几帳面な人・
自分の限界を超えて頑張ってしまう人。
そういう性格の人たちがうつ病になりやすいという。
それは、真面目な分だけ、几帳面な分だけ、
限界を超えてがんばってしまう分だけ、
多くのストレスを抱えるからかもしれない。
そして、そのストレスを抱え続ける事で、
ストレス物質が増え続け、
セロトニントランスポーターの活動を
阻害してセロトニンが不足してしまう。
これが、うつ病のメカニズム的なことだと思う。
だから、よくストレスを解消すればいいとよく言われる。
それはなぜかというと、ストレス物質は、
ストレスから解放されると睡眠物質に変化するから。
仕事の後、運動した後などに眠くなるのは、
そのストレスから解放され睡眠物質が増えるから。
でも、心理的に抱えたストレスを解放しろと言われたところで、
それを解放するのことがなかなか難しい。
真面目な人・がんばってしまう人ほどに。。
これは自分の経験的なことなのだけれど、
心理的なストレスを解放していくためには、
自分自身が、今ストレスに感じていること、
日常でストレスを感じること、
そのストレスを感じる理由や価値観。
その1つ1つを紙に書き、
それを見つめ直していくと、
今までの自分の価値観や思考グセが見えてくる。
そして、少しずつでいいから、
その価値観や思考グセを変えていき、
自分自身がストレスを感じない環境を
自分自身が作っていくこと。
これが大切なような感じがしている。
少し話がそれてしまいましたが、
この本は、セロトニンという難しそうな物質の事を、
わかりやすく解説してくれる1冊です。
朝の5分間 脳内セロトニン・トレーニング/有田 秀穂
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