前回の記事からの続き。
今の自分の考えでは、
うつ病は、治る病気でも、治す病気でもない
と感じている。
もちろん、メンタルクリニックでの受診や、
ある一定の薬による治療は必要だと思う。
だけど、病院や薬を飲み続けるだけで、
うつ病など心の病気は治らないと思っている。
自分自身もうつ病になり、会社を休職して、
メンタルクリニックに通い続け薬を飲み続けていた。
それは、そうする事で病気が治ると思っていたから。
そして、病気が治れば会社に復職出来ると思っていたから。
治ることを信じて、治療と薬を飲み続けて、
わりと日中は落ち着くようになった。
その時点で、会社の復職満了期限の約2ヶ月前。
そこから、会社への復職に向けて行動訓練を開始した。
昼の電車に乗ること、
会社の近くまで行ってみること、
徐々に時間を通勤時間帯へと早めていき、
少しずつ会社に通う行動を慣らしていった。
その行動訓練の中でも、
会社の近くに降り立つと、気持ちが落ちたり、
一番辛いときの思い出ががフラッシュバックのように
思い出したりすることが多かった。
それでも、休職満了期間のリミットに近づいていた
あせりもあったから、少しずつ行動を継続していった。
ただ、その時に2つの事が心の中に強く感じていた。
それは、
本当に自分のうつ病は治ったのか?という疑問と、
復職したらまた再発するのではという恐れ。
かぜが治れば体調が元気になる。
骨折が治れば、体が元通り動かせる。
病気の以前に戻ったから治ったの実感できる。
だけど、当時の自分は、
うつ病が治ったという実感がもてなかった。
だから、復職したら再発するという恐れを感じていた。
結局、行動訓練の継続はしたけど、
いざ復職の最終タイミングになった時点で、
また、思考と心と体がバラバラになてしまい、
体をコントロールすることが出来ず、
結果的には会社を退職することになった。
そして、休職期間中にうつ病を治すことが出来なかった後悔と、
会社を退職したという、ものすごい喪失感に襲われて、
また、振り出しに戻っていた。
今の自分だから思えることがある。
それは、あの時点でもし復職していても、
恐らく、うつ病を再発していたと思う。
それはなぜか、
当時の自分はかぜや骨折と同じように、
うつ病が治ったという実感を持ちたいと思っていたから。
そして、病気が治ったという実感をもてたら、
また、自分に自信がもてるという考えをしていたから。
今思うと、いざ復職のタイミングになってから、
また、思考と心と体がぶつかって、動けなくなったのは、
心と体からの「まだ、大切な事に気づいていない」という
1つのメッセージだったと思う。
そのメッセージは、
心の病気は
治すものでもなく、
治るものでもなく、
自分を見つめ直して、
生き方・考え方・感じ方
を変えていきなさい。
というものだと感じている。
その事を、自分の体験談を踏まえて、
また書いていきたいと思います。
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