6/100冊目(去年累計57冊目)
【タイトル】
もも
【著者】
ミヒャエル・エンデ
【本を読む目的】
道路掃除人ベッポの言葉
時間とは
時間をケチケチする事とは
【感想】
今回は”もも”という時間をテーマにした小説を読んだ。
この本は、恐らく小学生高学年向きの本なのだけど、
時間と生きるという事がとても奥深く書かれている。
この中で、道路掃除人のベッポの言葉が
とても良かったので下記に引用します。
「なあ、モモ、
とっても長い道路を受け持つことがあるんだ。
おそろしく長くて、
これじゃとてもやりきれないと思ってしまう。
そこでせかせかと働き出す。
どんどんスピードを上げてゆく。
ときどき目を上げて見たのだが、
いつ見ても残りの道路は減っていない。
だからもっとすごい勢いで働きまくる。
心配でたまらないのだ。
そして、しまいに息が切れて動けなくなってしまう。
でも、道路はまだまだ残っているのだ。
こういうやり方はいかんのだ。
1度に道路を全部の事を考えてはいかん。
わかるか?
次の1歩の事だけ、次のひと呼吸のことだけ、
次のひと掃きの事だけを考えるのだ。
いつも、ただ次の事だけをな。
すると楽しくなってくる。
これが大事なのだ。
楽しければ仕事が上手くはかどる。
こういうふうにやらにゃだめなんだ。
ひょっと気がついたときには、
一歩一歩進んだ道路が全部終わっとる。
どうやってやりとげたかは、自分でもわからん。
息もきれていない。
これが大事なのだ。」
ベッポは長い道路の掃除のコツを教えてくれたけど、
おそらく、道路を人生の置き換えると、
これは人の生き方のコツなのだと思う。
長い人生のその先の事ばかりを心配して、
すごい勢いで働きまくるより、
今、目の前にある1歩の事だけを考え、
その行動だけを考え行動をしていく。
そうすることで、人生を楽しめることができ、
色々な事が上手くはかどるのだと感じた。
モモ (岩波少年文庫(127))/ミヒャエル・エンデ
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