自分の役割の見つけ方|二宮金次郎の幸福論

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★関係性のなかで

自分の役割の見つけ方

二宮金次郎幸福論のマインドマップ
いま、川水を引いてこれを何万町歩の田にそそぐとした場合、水がすぐ海に流れ込んでしまうのと、灌慨して田を養ってから海にはいるのとで、川水の分量にはもとより増減がない。金もこれと同じことだ。金持の家から出て金持の家にはいるだけなら、川水がそのまま海にはいるようなもので、百両はただ百両の働きをするばかりだ。ところが、もしわが無利息金貸付法によって、これを貧乏人の家に及ぼし、繰りかえし繰りかえし貸し付けていったならば、その恵み潤すところ、ちょうど川水が田を養って海にはいるように、貧しい家はそれで富み、衰えた村はそれで復興し、そうして千両万両の働きをする。しかも、出し入れするのは、ただ一兀の百両だけなのである

ただ川に流れている水を田んぼに引き込むことで、水は雑草を抑え稲に栄養分を与え、田んぼの昆虫たちに営みを与える役割をもつ。

川にただ流れている水が、求められる場所に引き込むと恵みの水になる。

きっと、人も一緒なのだと思う。

人はひとりひとりが役割を持っている。

小さな役割から大きな役割まで。

それが人としての価値だと思う。

そして、人が役割を持つのは、人と人との関係性のなかでしかない。

もし、自分の役割や価値を、見失ってしまうようなときは、家でションボリひとりで落ち込むのではなく、多くの人と会ってみるといい。

きっと、その出会いのなかで、あなたを必要としている人がいると思う。

川を流れるただの水の流れる方向を少し変えるだけで、恵みの水に変わる。

きっと人生も一緒。

今までの自分と少し違ったことをしてみると、そこには、意外な役割があったりするもの。

ただ、流れる川の水と唯一違うのは、自分の人生の流れを変えるのは、自分自身でしかないということ。

自分で変えようと思えば、流れはいくらでも変えられる。

自分の価値や役割を感じられないときこそ、どんどん人に会ってみよう。

いつの時代もすべては人と人との関係性のなかにあるものだから。

続きを明日書きます。

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